Clusterにワールドを作りました。

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220124 upload

 

前置き

日本発のバーチャルSNS 改め メタバースプラットホーム Cluster で 開催されている お題企画 でワールド制作を行いました。

お題は「四畳半のメタバース」

レギュレーションは、上にも貼ったこの記事で書かれていますが、要約すると「限られたスペースに、各々の”メタバース”を表現してください」という事だと捉えています。

Twitterで 「#四畳半のメタバース」 というハッシュタグを検索すると素敵な作品をたくさん見ることができます
僕も辿れる限りすべてめぐってますが、純粋にビジュアルで圧倒されるものから、新しいことを知れるもの、思わず笑みがこぼれる(爆笑してしまう)ものまで多種多様な世界を垣間見れるので是非行ってみてください。

 

 

そんな中、以下のワールドを投稿しました。

4.5n | メタバースプラットフォーム cluster(クラスター)
そういうことも あるかもしれない#四畳半のメタバース #clusterお題企画♪:甘茶の音楽工房さまより 「静止した宇宙」()ネタバレを書きました

 

およそ1年と数か月前になります。「メタバースという言葉があるらしい」と、この世界に興味を持ち、触れるようになって、魅了され続けてきました。

そんな自分なりに、こういうところが面白い、奥ゆかしい、と思っていることがあって、それをなんとか形にできないかなと考えていたら、このワールドが出来上がりました。

 

2022年1月23日、ツイートをして、お題として投稿を完了しました
その後、ツイートにリプライをいただいたり、知り合いから連絡が来たり、ワールドの中での会話やチャットも含め、たくさんの人たちから反応を頂きました。

「感動しました」(←嬉しい!)
から
「ちょっとよく分かんなかったw 解説ヨロ」 (←これもこれで嬉しい!)
まで、様々なものがありました。見た人が感じたものがすべてで、それでいいと思っています。

そう思う一方で、今回は少しだけ、普段よりも入れ込みたい思いが膨らんでしまったワールドでもあるので、その整理と記録のためにと、筆をとりました。

解説とは少し違うと思っていますが、ネタバレ的な面もあるので、できればこの記事を読む前に訪れてみていただけたら嬉しいです。
「アマリ、カンガエズニ、ソノママノ、ココロデ、ウケナサイ」
という、宇宙からの声が聞こえてきます。
ローカルネタですみません。今調べると色んな番号があるんですね。昔住んでいた地域では451-1809でした。)

 

考えていることについて詳細欄に書いたり、ワールドの中に内容説明のスライドを設置したりすることも考えましたが、悩んだ末にやめました。

その分、ここに書き散らしていきたいと思います。

  

やりたかったこと

上で触れた「自分なりに、こういうところが面白い、奥ゆかしい、と思っていること」について。

メタバースの世界に触れるようになって、より一層「もしかしたら」を考える楽しみが増えたと感じています。

この人は、今どこでどんな生活をしているのかな。
いつも一緒に遊んでるこの人は、実は今日電車で隣の席に座っていた人だったかもしれない…。
仲よさそうにしているこの人たちが、実はむかし現実世界で喧嘩別れした二人で、知らずにコミュニケーションとってる、という可能性は0じゃないなぁ。

とかね。

「そんな妄想は無粋だ」と思う人がいることも理解できますし、僕から表立って詮索することは決してありませんが、こういうことを一人でこっそり思っている時間もまた楽しいのです。
頭の中で想像するのは止められない。

 

そんな面白さを、4畳半というスペースになんとか具現化できたらいいなあと思い、1月某日、Unityを開いたのでした。

 

  

結局どんな形に落ち着いたか

ワールドのサムネイルにもなっていますが、全体を覆う箱も含めると合計で5フロアあって、スロープを登って上を目指していくような場所になりました。

 

 

各階中央の「4畳半のスペース」は、壁一枚でさらに半分に仕切られています。

その片方は、バーチャル空間
もう片方は、リアル空間

を過ごしている二人の生活として、いろんなものを置いています。

 

ロボアバターの頭の上で光っている球体の色と、人の身体の色を対応させました。

 

 

上階に進むにつれ時間が過ぎていくように見せられたらいいなあと思って、それぞれ階で設置するシーンを考えました。

 

脳内、そしてディスプレイ内での格闘を経て、最終的に

バーチャル空間での場面は

1F:はじめて遭遇した人と、アバターの両手を動かせることやエモーションを使って楽しんでいる
2F:一緒にワールドで遊んでいる
3F:同じイベントで並んで参加している
4F:待ち合わせ?をして飲み会をしようとしている

を作ることにしました。


バーチャルで初めて会った人と、距離が近くなっていくとき、どんな出来事があるかなあと思い出しながら(あと僕の技術力や締め切りまでの時間とも相談しながら)考えました。


リアル側は、それぞれの生活の中からバーチャル空間に接続している様子を作ってみました。
こちらは、1F、2Fまでは各々の空間を分断したのに対し、3F、4Fについては空間を繋ぎました。
遠い所にいると思っていた人が、実は近くにいるかもしれない。ありがちな想像かもしれませんが、古くSNSを使っている時から感じていた「俺的☆浪漫」みたいなものをやっと目に見える形にできた気がしました。

3Fは、向いている方向や二人の物理的距離が、バーチャル・リアルでコントラストがつくように配置したのに対し、4Fは二つの空間が同期しているような形になってほしいと思って配置を考えました。

  

  

解説としてはそんな感じです。
ひとりで作りながら意図したのはこのくらいなので、これ以外のことは感じてくれた方のものだと思います。
僕が思っていなかったことを伝えてくれる方もいたりして、作ったものを人に触れてもらうことは面白いなぁと感じています。

  

  

ちょっとくふうしたところとか

 

ワールドに入った瞬間に見える景色について

スポーン時に見える景色から入ってくるものとして

・ロボアバターが2体、エモーションを出して向き合っている
・上に登るための道がある

ということがパッと見てわかるようにと気を払いました。

  

  

各階に上がったときの景色について

上記と同じで、次の階にたどり着いたときにどういう角度で、何が見えるかについては調整しました。

結果的に、1フロアごとに、シーンが90度ずつ回転する構造になりました。

4Fについては、登りきったときにバーチャル側とリアル側が対比されて見えるように調整しました。
ここは4コマ漫画で言う オチ のような重要な瞬間だと思っていたので、2人と2体の身体やポーズが見えるように、壁を傾けてみたりドアを透過させてみたりして、念入りに調整しました。

  

  

スロープについて

各階を登る過程で、中央に配置されたシーンを眺められるようにしました。
・カメラ機能、ズームを使わないと見えないのでは効果が薄れるので、あまり遠ざけ過ぎないようにしたい
・でも近づけすぎると足場自体が邪魔になる

という事に悩んだ末、ほどよい距離感でスロープを設置し、内側の縁を低くして傾斜をつける

という結論に至りました。(足場が多少傾いていても現状だと不快さはないのがバーチャルのいいとこ)

また、初版アップロード後に来訪してくれた友人の言葉を受けて、のぼりやすいように手すりのようなものもつけました。(現実とは手すりの役割が違うの面白い)

なんかリンゴの皮みたい。

  

  

動かすか、動かさないか

時間と技術力の問題で、空間に動きを入れるかどうかについて、ある程度は諦めようと見切りをつけていました。
結局、何も動きは入れていません。驚かすようなアニメーションはどこにも入っていないので、安心してじっくり眺めてください。

スロープや中央のシーンを回転させたり、エモートや人の手足を動かしたりすることの実装については可能性がありましたが、これも悩んだ末、やめました。
今回は何かを切り取ったような静的なものにしたかった。

でも、自分に今よりいろんなことができれば、もっともっと適した見せ方ができたかもしれないのに、と思っていて、悔しいです。カッチカチやぞ。

  

  

BGM

時が止まったような場所にしたかったので、当初は無音でした。

ですが初版をアップロードして、ひと段落して、色々なワールドを巡っているうちに「音の効果は凄いな」と思いました。
静かで落ち着くような音を、入れよう。と思ったはいいものの、締め切り間近。自分で用意する余裕もない。

そんな中、すがるようにグーグル検索をかけて出会ったのが今流れているBGM。
有名なフリー音源サイトで、しかもトップページに配置されているものなので「もしかしたらみんな知ってる曲かもなぁ」と思ったものの、はじめに聴いたとき「これはいい」と感じたのを忘れられませんでした。
そのほか色々なものを聴き比べても、これ以上にピンとくるものには出会えず、さらには「静止した宇宙」という曲名をみて「おいおい、バースじゃん。これしかない」と使用を決断。

設置してワールドに入ってみて「このBGMをつけて本当によかった」と思っています。

ありがとうございます。

  

5Fについて

最上階、登り切った空間には、ワールド全体のミニチュアを置きました。
(描画負荷がやや大きいのでご注意を)

はじめは、このミニチュアの上にパネルを設置して

みたいなスライドを表示していたのですが、上述の通り断念。

  

あまりにもスペースが余って寂しかったので、ワールド内に登場した小物をいくつか光らせて設置しました。
ここに置いてあるもの、ディスプレイやスマホはもちろんなんですけど、つり革とかビールジョッキとか、それこそ畳とか、そういうものからメタバースに繋がる未来が来たら面白いなぁ、とか思いながら。

  

  

イトル

いちばん悩みました。いろいろ変更しました。

なんとなく、connection とか interaction (相互作用)とかそういうワードを使いたいなあと思ってはいたものの、しっくりこないまま時間が過ぎ、

unaware interaction
を仮題としてアップロードし、

少し気恥ずかしくなって 「Y.N.M.」 (←四畳半 の メタバース の略)に変えてみたり、
いやいや略し方おかしいだろ、と思って 「Y.J.H.」 (←四 畳 半 の略)にしてみたりしましたが、

改めてワールドを眺めてると
「え、、、二人いるからきっかり九畳じゃないのこれ」と思ってしまい、
慌てて変更したのが最終的なタイトル「4.5n」です。

四畳半に住んでいるという事は、その隣人も四畳半に住んでいるという事ですよね。

四畳半の数だけ世界があってほしい。

  

終わりに

結局長くなってしまった。だいぶ整理することができました。
たかだか一週間くらいの出来事なので、これから年度末シーズンできっと忘却されてしまうんだろうなぁ、記録できてよかったです。
自分が考えた細かいことは忘れちゃうと思いますが、今回のワールド制作を通して「この言葉はきっと忘れられないな・・・」と思うようなものをたくさん貰えました。宝物にします。ありがとうございました。

以上です。
もし読んでくださった方がいたらうれしいです。
ワールドに行ってみてもらえたらもっとうれしいです。

  

  

おまけ

構想段階で頭を整理するために描いたメモ。

色々やり残したこと、あるっぽい。

memo
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